L→R 赤塚ヤスシ(Ba&Cho)、氏原ワタル(Vo&Gu)、森田ケーサク(Dr&Cho)

L→R 赤塚ヤスシ(Ba&Cho)、氏原ワタル(Vo&Gu)、森田ケーサク(Dr&Cho)

【DOES】リハスタでやるたびにメンバ
ー内でも確信が強まっている

今年9月には、デビュー10周年を迎えるDOES。最新シングルの表題曲「KNOW KNOW KNOW」は、アニメ『銀魂』のオープニングテーマに決定した。熱い仕上がりのこの曲について氏原ワタル(Vo&Gu)が語る。
取材:田中 大

『銀魂』の曲を手掛けるのは「修羅」「曇天」「バクチ・ダンサー」以来4回目ですが、アニメのファンも大喜びしているみたいですね。

嬉しいことです。DOESは日本語の良さも追求して音楽をやってきたので、その辺の感覚が『銀魂』と合っているんですかね。でも、「KNOW KNOW KNOW」は和風的なものから逸脱したいというか、ちょっと違うものにしたいという気持ちがありました。歌詞も英語が入っていますし。

声に出すとテンションが上がる言葉が満載ですね。

発声すると何か弾ける感じがするというか。そういうフレーズを結構散りばめました。もともとは2拍3連の曲を作りたいと思ってかたちにして、仮タイトルが“23”だったんです。2曲目の「刹那」よりも先にあった曲なんですけど、“この曲、どうしよう?”ってなっていたところ、スタッフが“すごく耳に残るね”って言ってくれて、最終的には『銀魂』のオープニングテーマにまでなりました。曲自体にパワーがあったんでしょうね。リハスタでやるたびに、メンバー内でも確信が強まっている曲です。

こういう前のめりなエネルギーを感じさせるサウンドは、DOESならではのものを感じます。

ロックンロールは好きですけど、どっちかと言うと“ロール”よりも“ロック”の部分が好きですからね。パンクも大好きなんで、突き刺すような感じになるんだと思います。

ダンサブルですけど、さわやかに踊れるというより、野性的に飛び跳ねたくなる感じなのもDOESらしいと思いました。

ウチらがやるとダンスっぽくならないんですよ(笑)。それはコード弾きでゴリ押しするギターの感じが強いからかもしれないですけど、ドラマーのケーサクの手腕によるところも大きいのかも。曲作りってきっちりと一定の枠に収めていくやり方もできるわけですけど、それだとつまんないんですよね。生身の人間がやるからこその歪み、遊びみたいなことの良さってあるんじゃないでしょうか。定規で真っ直ぐに引いた線ではなくて、手で引いた線で描いた絵みたいな、どこか歪みがあるロックが好きなんです。

規格に沿った工業製品ではなくて、職人さんの手作りによる工芸品のようなニュアンス?

そういうことでしょうね。職人の仕事もひとつひとつの仕上がりが違いますから。全部が均一という良さもありますけど、人の手がやるからこそ生まれる違いのクールさもあると思います。時代的にもかっちりしたもの以外を求める気持ちが、みんなの中にあるんじゃないですかね。あと、ウチらは3人でやっていますけど、この編成でできることを突き詰めている感覚もあります。“できることをやる”っていうのは生きていく上で大切なことだとも思いますし。やっぱり自分以外のものにはなれないですからね。

歌詞には、どんな想いを込めました?

“今が一番いいんだって知ってる”ってことを歌っていますけど、本当に今が一番いい状況の人は、おそらくそんなことは言わないんですよね。でも、いろんな大変なことや悩みを乗り越えて未来に向かうためには、“どんだけダメでも今がいいんだ”って思える心が大事なんだと思うんです。「KNOW KNOW KNOW」はそういう曲ですね。いろんなことがはっきり見えない中、何を頼ればいいのか? やっぱり、結局は自分。だから、歌詞に出てくる《Yes, I know》は、“分かってる。大丈夫”って自分に言い聞かせているんです。

では、2曲目の「刹那」のお話に移りましょう。

この曲は『銀魂』のことを思って書き下ろしました。アニメや原作のファンも、この曲を聴いたら面白いと思います。去年、図書館に行っていろんな和風のワードを探す旅をしたんです。いろんな文献を読んで、『アニメージュ』も見ましたし(笑)。書下ろしの曲でもあるので、シングルに入れたかったし、『銀魂』のファンに聴いてほしいです。

アグレッシブな歪みときれいなアルペジオが融合したギターサウンドが気持ち良いです。

轟音の中にアルペジオが薄っすらと聴こえるのって、よくやる手法なんです。マイ・ブラッディ・ヴァレンタインとかシューゲイザーのバンドが好きなので、ウォール・オブ・サウンドの中にキラキラしたものがある手法は好きなんですよね。リズムに乗せやすいし、広がりを出せるんです。音が少ない3ピースでやっている分、アレンジは工夫しますよ。

DOESのサウンドってストレートですけど、醸し出される空気に浸る快感も大きいのは、今おっしゃったアレンジの手法にも理由がありそうです。

そうやって聴いてもらえたら嬉しいですね。醸し出している“匂い感”みたいな部分にも注目してほしいです。

さて、話は変わりますが、アルバムのリリースに向けても着々と動いているみたいですね。

4月にアルバムを出します。よく“今回が最高です”みたいなことを言いますけど、まさにその通りのものになっていますよ。あんまり自分たちを持ち上げるようなことを言うのは好きなタイプじゃないんですけど、これは良いです。なんで良いのかはっきりとは言えないけど、これは良い!(笑) 独特の雰囲気があるんです。1曲目からしびれると思います。メンバー一同、ずっと興奮していますから。

リリースが楽しみです!

楽しみにしていてください。10年間の中でいろんなことをやってきたからこそ辿り着いた余裕とか、さまざまな蓄積の上に立って自由にやりたいと思っているんですけど、それがまさに次のアルバムに出ていますよ。そして、新しい曲と今までの曲を織り交ぜながら、ライヴも自由にありのままの感じでやっていきたいです。その感じもぜひ観てほしいですね。
「KNOW KNOW KNOW」2016年03月02日発売Ki/oon Music
    • 【初回生産限定盤(DVD付)】
    • KSCL-2696 ~7 1700円
    • 【通常盤】
    • KSCL-2698 1300円
    • 【期間生産限定盤】
    • KSCL-2699 1200円
    • ※描き下ろしアニメデカジャケ ※2016年3月末までの期間限定生産
DOES プロフィール

ドーズ:2003年結成。06年にメジャーデビュー。翌年、テレビ東京系アニメ『銀魂』のエンディングテーマに起用された「修羅」がオリコン初登場9位を記録し注目を集めた。結成10周年イヤーの13年は9月にカップリングベスト『OTHERSIDE OF DOES』とDVD&Blu-ray『アルバム再現ライブ TRACE THE SIX』をリリース。14年8月にはバンド名を冠した6枚目のフルアルバム『DOES』を発表した。16年には10周年を迎え、3月2日にテレビアニメ『銀魂』と4回目のタッグとなるシングル「KNOW KNOW KNOW」、4月27日には1年9カ月振りの7thフルアルバム『INNOCENCE』のリリースが決定している。6月からはアルバムを携えてのツアー、9月にはデビュー10周年メモリアルライヴ『Thanksgiving !』を赤坂BLITZで開催する。DOES オフィシャルHP

OKMusic編集部

全ての音楽情報がここに、ファンから評論家まで、誰もが「アーティスト」、「音楽」がもつ可能性を最大限に発信できる音楽情報メディアです。

連載コラム

  • ランキングには出てこない、マジ聴き必至の5曲!
  • これだけはおさえたい邦楽名盤列伝!
  • これだけはおさえたい洋楽名盤列伝!
  • MUSIC SUPPORTERS
  • Key Person
  • Listener’s Voice 〜Power To The Music〜
  • Editor's Talk Session

ギャラリー

  • 〝美根〟 / 「映画の指輪のつくり方」
  • SUIREN / 『Sui彩の景色』
  • ももすももす / 『きゅうりか、猫か。』
  • Star T Rat RIKI / 「なんでもムキムキ化計画」
  • SUPER★DRAGON / 「Cooking★RAKU」
  • ゆいにしお / 「ゆいにしおのmid-20s的生活」

新着