L→R KenT(Dr)、Luiza(Vo)、Yoma(Gu)、Ranmalu(Ba)

L→R KenT(Dr)、Luiza(Vo)、Yoma(Gu)、Ranmalu(Ba)

【The Winking Owl】フルアルバムだ
からの挑戦が導いた飛躍

ロックシーンでメキメキと頭角を現してきたThe Winking Owlが、メジャー1stフルアルバム『BLOOMING』をリリース。メロディアスかつエモーショナルなロックはさらなる広がりを見せ始めた!
取材:山口智男

昨年から大きなステージに立つことや自分たちのファン以外の人たちにアピールできる機会が増えてきて、注目度も上がってきていると思うのですが、今回のアルバムはそんな追い風を感じながらの制作だったのではないでしょうか?

KenT
まさにその通りでした(笑)。
Yoma
メジャー1stフルアルバムですからね。当然、周りの期待も高いじゃないですか。それに応えなきゃと考えると、プレッシャーもあったんですけど、今までの延長線上でバリエーションを増やしながら、今の自分たちにできる最高の作品にしようという気持ちで臨みました。すごく楽しくできましたし、結果、すごくいいものができて満足しています。

おっしゃる通り、キャッチーさを意識したEP「Open Up My Heart」から、さらにThe Winking Owlが持っているいろいろな面を見せる作品になりましたね。

Yoma
キャッチーなメロディーということは曲を作る時、常に意識しているんですけど、アルバムでしかできないことも含め、いろいろ試すことができましたね。
Luiza
今回はそれを意識したわけではなくて、自分たちらしい曲を作っていったら、そういう作品になっていたんですよね。
Yoma
うん、ひたすら曲を作りました(笑)。前回のEP同様、実際に収録する曲数以上に候補曲を作って、それで一旦、どれを収録するかを決めたんですけど、もっとできるだろうってことで2、3日家にこもって、さらに7曲作ったんですよ。もう死ぬ気で(笑)。そこから2曲収録できたので嬉しかったです。「This Is How We Riot」は、ほんと最後の最後にできた曲なんですけど、いい感じに力が抜けてポップな曲になりましたね。そこに「Silver Linings」他、僕にない感性とメロディーセンスを持っているLuizaの曲が加わって、さらに曲の幅が広がりました。

アルバムでしかできない曲と言うと?

Yoma
曲展開が一番マニアックな「Your World」は僕の趣味が出た曲なんですけど、ギターが難しいことや若干変なことをやっているロックバンドも好きなんですよね。インキュバスとかミュートマスとか。それっぽいわけではないけど、最後にギターソロが出てきたり、ギターのリフで押したりするような曲は、やっぱりリード曲にはならないかな(笑)。
Ranmalu
でも、聴き応えはありますよね。並べてみると、グシャッとした音の質感も他の曲とは違いますしね。
KenT
この曲はライヴを意識したアグレッシブなニュアンスで録ったので、叩いていても気持ち良いんです。
Yoma
「Walk」も今までにないタイプの曲ですね。テンポ感も今までと違うし、ギターは変則チューニングを使っているんですけど、ただのパワーコードではなく、6弦全てを鳴らすテンションコードみたいな難しいコードを使っているので、他の曲とは音の響きも違う。コード進行はシンプルな分、響きを工夫して自分らしさを出そうと考えました。
Ranmalu
この曲、ヴォーカルは伸びやかなんだけど、“Walk”というタイトル通りベースも歩いている感覚で、結構動いているんですよ。「Empty In The Crowd」はデモの段階では、みんなそれほどピンときていたわけではなかったんですけど、プロデューサーのrui(fade)さんと曲を磨き上げる中で化学反応が起きて、壮大な曲になりました。新しい風景が見える曲だと思います。
KenT
この曲はバンドにとっても、速いプレイが得意だった僕自身にとっても挑戦でした。こういう“間”を意識した曲は今までやってこなかったから、ライヴでやるのが楽しみです。

そんなふうに曲調が広がったことで、Luizaさんのヴォーカルもより表現力豊かになったんじゃないでしょうか?

Luiza
そうですね。中でも「This Is How We Riot」のようなポップナンバーってやったことがなかったんです。他の曲とアプローチが違うからどうしようかなって考えたんですけど、ロックバンドだからカッコ良く歌いたいというこだわりを捨てて、この曲に限っては余計なことを考えずに普通に歌おうって気持ちになったら、J-POP寄りの歌い方になりました。他の曲と比べると、笑顔で歌っているイメージなんです。それは新しい試みでしたね。

「Sparkle Light」の歌詞は、映画『きみに読む物語』がモチーフになっていますね。

Luiza
10代の時に観て、ハマったんです。10代ってピュアじゃないですか。(KenTに)ピュアだよね?(笑)

いやいや、20代だってピュアだと思いますよ(笑)。

Luiza
あの映画って純愛がきれいに描かれているじゃないですか。心に残っている作品なんです。思い入れのある映画の世界観を自分たちの曲に乗せたら面白いと思ったのと、みんなにも観てもらいたいと思ってお借りしました。

5月17日から始まるリリースツアーの意気込みを聞かせてください。全17公演中14公演で、SpecialThanksが出演することも話題のひとつですね。

KenT
バンドを始めた頃からSpecialThanksのMisakiちゃん(Vo)とは知り合いなんですよ。
Ranmalu
だからってわけではないんですけどね。女性ヴォーカルのロックバンドのシーンが日本ではそんなに盛り上がっていないような気がしていて…でも、頑張っているバンドはいるから、彼女たちと僕らが先頭に立ってシーンを盛り上げていきたいんです。女性ヴォーカルのバンドにしか表現できない世界とか力強さとかを広めていけたらいいですね。
KenT
それももちろんあるんですけど、今までこんなに日程が詰まったライヴってやったことがないので、2日とか3日とか連続でやるのって、絶対に自分たちの身になるし、バンドとしてレベルアップできるんじゃないかって期待もできるから、頑張ります。
『BLOOMING』
    • 『BLOOMING』
    • VPCC-81870
    • 2016.05.11
    • 2700円
The Winking Owl プロフィール

ザ・ウィンキング・オウル:ルーマニアと日本にルーツを持つLuizaと、US夏の祭典『Warped Tour』にも出演経験がある超絶ギタリストYomaを中心に、2010年に群馬県高崎市にて結成。US/UKのエモ&ロックを踏襲し、普遍性のあるJ-POPに昇華、さらに世界観を彩るプログラミングサウンドを挿入することによりオリジナリティーを確立し、未だかつて日本にはなかったネクストレベルのサウンドを創造。15年11月にシングル「Open Up My Heart」でメジャーデビューを果たした。The Winking Owl オフィシャルHP

OKMusic編集部

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