【nano.RIPE】変に器用になってしま
うくらいなら、いっそ音楽業界から追
放してくれ！
どの曲もライヴならではのアレンジで、
CD音源とは違ったかたちでやっている
そして、2曲目の「システム」は結構トリッキーなバンドサウンドで。すごく楽しい感じだけど、実際に演奏するのは大変だろうなと思いました。
サビが倍テン（倍のテンポになること）して、珍しく転調もしているので、ライヴ映えするサウンドだと思います。それはアレンジャーの福富雅之さんが考えてくれたのですが、イントロは自分たちだけでは出てこなかったアイデアですね。演奏はとても難しいのですが、だからと言うわけではなく、ハンドマイクで動きながら歌うとすごく気持ちいいんです。なので、この曲はライヴではギターを放棄するかもしれません。ギター1本になるとザ・ブルーハーツみたいな雰囲気になるので、それもそれでカッコ良いなと思っています。
“システム”というタイトルもいいですね。
そうですね。“○○システム”みたいな造語にする手もあったけど、シンプルなほうが伝わるかなと思って。世界はこういうシステムなんですって言ってる歌なので。
歌詞では《勝ち負けがすべてなんだ》と歌っていますが。
実際にそうだと思うんです。ただ、どちらが良いとか悪いとかの話ではなくて。例えば《勝って得たもの 負けて得たもの 血肉にして生きてゆく》という歌詞がありますが、これは『食戟のソーマ』に出てくる名台詞を少しアレンジして使っています。
3曲目「あとの花火」は…“あとの祭り”という言葉がありますが。
“あとの祭り”をもじって付けました。意味は同じで、花火大会を見に行く約束をしたか、どうだったかな〜と思っているうちに、会えなくなってしまった。まさしく“あとの祭り”という。簡単に言うと、ちょっとナヨナヨとした、引きずっている失恋ソングです。これは去年作ったんですけど、部屋にいたら外から花火の音が聞こえて。別に見に行ったりはしなかったんですけど、バンバン鳴ってたので、じゃあ花火の音をBGMにして1曲書くか！って感じで、さらっと書いたんです。それがメンバーの評判も良くて、リリース時期もぴったりだってことで収録しようとなりました。
こういう恋愛ソングは久しぶりじゃないですか？
ここのところ、あまり書いてなかったですね。わりと自分のことを書くのばっかりで。確かに“きみ”という対象が出てこない歌が、最近は結構多かったと思います。
この曲はミディアムテンポで、サウンドがすごくシンプル。ピアノの音色も効いていますね。
これは楽器をなるべく少なく、ピアノのきれいな旋律を活かした感じのアレンジです。ピアノと歌だけでも良かったんじゃないかって思うくらいですね。最近は弾き語りも多めにやってるので、ピアノでなくても、アコギ1本で歌っても素敵なんじゃないかなって思います。今回のシングル曲は現在やっているツアー『「秘密のツーマンSHOW」vol.2』でもやっていて。10月に始まるワンマンツアー『ルミナナリー』でもやる予定です。どの曲もライヴならではのアレンジで、CD音源とは違ったかたちで楽しんでもらえるものになっています。ぜひ聴きに来てください！
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