L→R 首藤義勝(Vo&Ba)、八木優樹(Dr&Cho)、寺中友将(Vo&Gu)、小野武正(Gu&Cho)

L→R 首藤義勝(Vo&Ba)、八木優樹(Dr&Cho)、寺中友将(Vo&Gu)、小野武正(Gu&Cho)

【KEYTALK】この先のKEYTALKを見据え
た時、明るい展望が見える作品になっ

初の日本武道館公演の成功、「スターリングスター」「MATSURI BAYASHI」「ASTRO」など5枚のシングルをリリースと、前作以降の充実した活動が凝集された渾身のアルバム『PARADISE』についてメンバー全員に語ってもらった。
取材:フジジュン

1年10カ月振りのアルバム『PARADISE』が完成したわけですが、その間にはシングル5枚をリリースし、さらに初の日本武道館公演もありましたよね。

小野
前作『HOT!』以降、いろんな経験ができたというのが完成したアルバムを聴いても分かりますね。17曲入りというボリュームの中でかなり自由にやれたので、バンドがすごく良い状態だなというのを自分たちでも感じています。
八木
武道館が終わって制作にもすぐ取り掛かれたし、やるべきことを着実にやってきたことが力になりました。レコーディングもクリエイティブな雰囲気ですごく楽しかったし。
首藤
去年は武道館みたいな大きなワンマンもない分、バンドの自力や結束をより強めていくというのを目標としていましたね。
寺中
武道館でそれまでの集大成を見せれたので、そこからはさらなるバンドの力を付けつつ、新しい武器を見つける期間になったのかなと思います。新しい武器を意識的に探していたわけじゃないけど、『PARADISE』ができてみたら新しい武器がちゃんと備わっていたみたいな感じですね。

あと、アルバムに先行してリリースされた「ASTRO」が、個人的にすごく心に響いて。現状を受け止めた上で過去を振り返って、今歌うべきこと、今だからこそ伝えられることをしっかり表現できていると思ったのですが。

首藤
その前のシングル「Love me」と違った曲調のロックでテンポが速くて、クールでカッコ良い曲が作りたいと思って作り始めたんです。自分たちの活動に当てはまるキーワードが含まれていたり、歌も演奏も気持ちが込めやすい曲になったと思いますね。がむしゃら感とクールさもいい塩梅で詰め込めたと思います。

そこに自信も感じたし、自信が裏付けとしてあるから、『PARADISE』では思い切り自由に遊べていますよね。

首藤
自由度はすごく高いです。それはすでに入ることが決まっていた、シングル5曲があったからこそという気もしていて。あの5曲があったから安心感もあったし、冒険もできたし。
寺中
武道館で一体感を生んだ「スターリングスター」とか、フェスを盛り上げた「MATSURI BAYASHI」とか、曲の成長を見続けてきたっていうのも大きいですね。そういう曲がいる安心感があったからこそ、新曲は良い意味で肩の力が抜けたし。
小野
デモの段階でいろんな曲があって、まとめるのも大変だったし、曲順を考えるのもすごく悩んだんですけど、結果的に面白いものができましたね。この先のKEYTALKを見据えた時、明るい展望が見える作品にもなったと思います。

アルバム収録の新曲では、1曲目「Summer Venus」がアルバムを象徴していますね。

小野
4人でリード曲に向けた提案をしている中で、「Summer Venus」はパンチの塊みたいな曲だったし、バンドとしても新しい試みだと思ったので、この曲をリード曲にしたくて。
首藤
3月リリースなので夏を意識してっていうにはちょっと早すぎるんですけど、このツアーが夏まで続いて、そこからフェスに雪崩れ込んでいく感じなので、この夏の定番チューンになれば良いなと思って作りました。

義勝くん作詞作曲の「Summer Venus」で始まって、4人の作った曲がバランス良く入っているし、資料に“オリジナリティーの追求の果ての4thアルバム”とありましたが、4人の個性が混じり合って生まれた科学反応やバンドマジックが、KEYTALKのオリジナリティーになってる気がします。

小野
うん。バンドの色や方向性を決め込んでっていうよりは、バンドの色が自然と生まれているのは強みだと思いますね。
寺中
何をやっても完全にKEYTALKになる自信があるんですが、『PARADISE』ができたことで、それが確信に変わりました。
首藤
“何をやってもKEYTALKになる”とか自信を持って言えるのは、バンドをやってる人みんなの究極の目標だと思うし。そうなるのはなかなか難しいと思ってたんですけど、今作でやっと到達できたかなという気はしています。

素晴らしいです! では、アルバム収録の自分の曲以外で、特にお気に入りの曲を教えてもらって良いですか?

小野
僕は「Oh!En!Ka!」を聴くと立ち上がりたくなりますね。最後の曲なのでリピートで聴くとまた「Summer Venus」が始まってテンション上がるし。
八木
僕は「パラサイト」です。デモを聴いた時、ここまでやるか!と思って驚いたし。もとネタは1年くらい前の曲で、何度か練習もしていたんでかたちになったのも感慨深いです。
首藤
僕はその日の気分で好きな曲が変わるんですけど、今は「森羅万象」です。初めてデモを聴いた時から完成までで一番変化が激しかった曲で、完成に近づいていくにつれて自分のイメージからどんどん離れていったのがすごく面白かったんです。こういうラップが入る曲も初めてで、ファンの人にもびっくりしてもらえる曲になってると思います。
八木
武正くんのサイコパスぶりが発揮された曲だよね。もちろん、良い意味でのサイコパスですけど(笑)。

良い意味でのサイコパスなんて聞いたことないよ(笑)。でも、そういう自分では出てこないアイデアがメンバーから出てきて、それを面白い!と言えるのも強みですね。

首藤
言われてみるとそうですね、すごく面白いです。出来上がった時、頭おかしいなと思いましたもん。もちろん、良い意味で(笑)。
寺中
僕はどうしても1曲に選べなくて、両極端な曲なんですけど「HOROBIRO」と「ミルクティーは恋の味」ですね。この2曲が同じCDにいることがすごいなと。
小野
そう考えると、このバンド自体がサイコパスだよ!

良い意味でね(笑)。最後にアルバムタイトル“PARADISE”に込めた想いを聞かせてください。

八木
これは僕が付けたんですけど、1曲目「Summer Venus」が象徴するように、自由にカッコ良い音楽を求めてやってるってところにパラダイス感があるなと思って。僕らにぴったりのタイトルだと思うし、このアルバムのツアーも遊びに来てくれたみんなにとってのパラダイスにしたいですね。
『PARADISE』2017年03月15日発売Getting Better Records
    • 【初回限定盤A(DVD付)】
    • VIZL-1123 4104円
    • 【初回限定盤B(DVD付)】
    • VIZL-1124 4104円
    • 【通常盤】
    • VICL-64718 3132円
KEYTALK プロフィール

キートーク:2009年7月に結成。KOGA RECORDSより2枚のミニアルバムと1枚のフルアルバムをリリース。2013年11月にGetting Better/ビクターよりシングル「コースター」でメジャーデビュー。以後日本全国のさまざまな大型フェスに出演。15年5月には3rdアルバム『HOT!』をリリースし、オリコン総合チャート4位にランクイン。同年10月には初の日本武道館単独公演を成功させた。KEYTALK オフィシャルHP

OKMusic編集部

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