L→R リウ(TALBO-2)、シャラク(VOICECODER)、フクスケ(TALBO-1)

L→R リウ(TALBO-2)、シャラク(VOICECODER)、フクスケ(TALBO-1)

【メトロノーム】“またやろうぜ!”
そのひと言で再起動が決まった

7年振りに活動を再開したメトロノーム。12曲入りの最新アルバム『CONTINUE』では、メトロノームにしかできない音楽がここにある!と言わんばかりに自信に満ちあふれていて、聴く者の心をとらえて離さない。
取材:水谷エリ

7年振りに活動を再開されたわけですが、無期限活動休止を発表してからの7年間というのは長かったですか? 短かったですか?

フクスケ
人間、生きていれば過ぎ去っていくのは早いもので、いつの間にか歳を食っていました(笑)。でも、あっと言う間でしたね。

ちなみに、活動再開を決めた理由というのは?

リウ
きっかけは僕なんですけど、この2年ぐらい、機会があったらメトロノームをまたやりたいって思っていて。そんな時、この3人で集まるタイミングがあったんですよ。それで、お酒の力を借りつつ想いを話したんです。ただ、最後の最後で僕が言おうと思っていた決め台詞、“またやろうぜ!”のひと言をフクスケくんに持っていかれるという。
フクスケ
いやちょっと、そこは覚えてないです(笑)。
リウ
でも、今になって考えてみるとタイミング的にも活動再開っていうのはちょうど良かったのかなって思いますね。

ここにきてようやく、時代がメトロノームの音楽に追い付いてきた感じがします。エレクトロポップも今となっては主流となっていますが、みなさんが活動を始めた当初はそこまで根付いていなかったように思うんですよ。

フクスケ
そうですかね。ジャンルって年々変わっていっていると思うので、そこに追い付いたのか、追い付けたのか、自分たちでもまだちゃんと理解できていないんですけど、これからもやっていけたらなと思っています。

本当に希有な存在だと思いますよ、メトロノームって。ポップシーンでも、ビジュアルシーンでもやっていける。それだけに、ジャンルレスなバンドだなとも感じます。

フクスケ
逆に、どこにも居られないのが僕らの良いところです(笑)。

確かに(笑)。そして、約9年振りとなる最新アルバム『CONTINUE』が完成しましたね。

フクスケ
メトロノームってフルアルバムが好きじゃなくて、これまでに1枚しか出していないんですよ。どんなに好きなバンドでも曲数が多いと聴いてるうちに飽きてきちゃうかなと(笑)。なので、ミニアルバムばかり出していて、フルアルバムは10何年振りだったんですが、今回はトータルで良いものができたので、結果的にすごく良かったと思います。
リウ
今回12曲入っているんですけど、すごく流れの良い作品になったと思います。

それだけの曲数が入っているとはいえ、聴いていてすごく短く感じました。今回は、メンバーそれぞれが新曲を書き下ろしているそうですね。

フクスケ
活動再開するにあたり最初に決めたんですよ、最初のアルバムの曲は3人それぞれが均等に作るってことと、“楽しいことしかしない”って。昔からメトロノームを知っている人も、ここから初めて聴く人にも、両方に喜んでもらえるような、そんな贅沢なこと考えながら作っていましたね。
リウ
そのためにも、3人が曲を書いたほうがバランスも良くなると思ったんですよね。この7年、それぞれ忙しく過ごしてきたんですけど、他で培った経験はちゃんと出ているなぁと。

リウさんが作曲する際、こだわったことは何ですか?

リウ
もっともこだわった点で言うと、イントロでどれだけ聴く人の心を掴めるかというのを考えましたね。そこで飽きられると曲を飛ばされて聴かれてしまいそうだったので。なので、そこを大事にしながら、今のメトロノームというサウンドをアルバムに入れたいなという意識で作っていきました。

フクスケさんは作曲する際、何かこだわった点は?

フクスケ
こだわりというか、メトロノームを久しぶりにやるので、メトロノームでやりたいなって思ったものを作った感じですかね。

ということは、曲が仕上がった時、“そう、これこれ!”という満足感があったのでは?

フクスケ
それはないですね。

おや、意外です。

フクスケ
自分としてはいいものがちゃんとできたと思っているんですけど、これでいいのかな?というのはずっと思いながらやってますね。

そういった気持ちで曲作りをしているからこそ、良い作品が次々に生み出されるのでしょうね。では、シャラクさんは?

シャラク
メトロノームっぽいというか、前からの続きをできるだけ再現することを考えながら作りました。僕、いくつかバンドをやっているんですけど、それぞれに作る曲のタイプが違うんですよね。でも、メトロノームでは7年のキャリアは出さないように気を付けました。

あえて、フレッシュな気持ちで挑んだと?

シャラク
うん、まぁ、そうですね。むしろ、懐かしいなぁっていう感じですかね。

その上で、歌録りで気を付けたことは?

シャラク
ふたりの曲は結構しっかりとしたメロディーだったので、しっかりと歌うことを意識しつつ、僕の曲は自分の声だけ活かせればいいという気持ちで歌い分けはしましたね。

そんな本作を引っ提げての全国ツアーもスタートしますが、意気込みを聞かせてください。

フクスケ
全部の会場を丁寧にやっていきたいと思っています。
『CONTINUE』2017年03月15日発売KING RECORDS
    • 【初回生産限定 メト箱(DVD付)】
    • KICS-93471 6480円
    • 【通常盤】
    • KICS-3471 3240円
メトロノーム プロフィール

メトロノーム:1998年結成。東京を中心に活動開始。メンバー全員が黒/黄の衣装を着用しており、音楽性はテクノポップの影響下にある独自のサウンドをプレイ。ニューウェイヴやパンクロックからの影響も感じさせる唯一無二の個性を放つJ-ROCK/POPバンド。09年5月31日の渋谷C.C.Lemonホールでのライヴを最後に無期限活動停止となったが、16年9月19日、チケットが瞬殺となった満員のZepp Tokyoワンマンライヴで再起動(活動再開)。18年に結成20周年を迎え、21年には再活動5周年を迎え、同年12月にライヴベスト+新曲の2枚組スペシャルアルバム『5th狂逸インパクト』をリリース。そして、翌22年8月にはオリジナルアルバム『阿吽回廊』を発表した。メトロノーム オフィシャルHP

OKMusic編集部

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