L→R しばたありぼぼ(Ba&Vo)、もりもりもと(Dr&Cho)、こやまたくや(Gu&Vo)

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【ヤバイTシャツ屋さん】流行ってる
ものを聴きもしないで遮断するのはダ
サい、そういう気持ちの反映です

メジャー初のシングル「どうぶつえんツアー」はオリコンデイリー初登場7位! 単なる“あるある”を超えて、自分たち自身にツッコミを入れるような“ヤバみ”の鋭さとユニークさは、今のヤバTならではの出来だ。
取材:石角友香

メジャー初のシングルという部分で何か思うところはありましたか?

こやま
リード曲の「ヤバみ」に関しては、すごいプレッシャーがあって。どんどん聴いてくれる人やお客さんが増えてきてるタイミングで下手なもんを出したらもう終わるなと思ってたんで、結構悩みましたね。それに、今まで締め切りとかがある中で作ったことがなかったんで、それですごい追い込まれてる感がありました(笑)。なかなか大変やったんですけど、作ってみたら納得のいくもんができて。で、このタイミングでこの曲、このCDを出せたっていうのがすごい嬉しいです。

“ヤバみ”というアイデアはどこで発見したのですか?

こやま
テレビでJC(女子中学生)、JK(女子高生)に流行ってるものランキングみたいなのにヤバイTシャツ屋さんが入ってて、“俺らJCとJKに流行んねや”と思って観てたんです(笑)。その中に“○○み”っていう言葉が入ってて、“これ作れるかもしれんな”と思ってたら、しばたが“ヤバみ”って言い出して。“あ、これいける”と思って、さーって書いてできましたね。前のアルバム『We love Tank-top』の「あつまれ!パーティーピーポー」のサビが《PARTY PEOPLE PARTY PEOPLE》で、“なんやこの歌詞?”とか言われてたんですけど、さらにその上超えるやついったろと思って、《ヤバみバみバみバみ》に(笑)。

「ヤバみ」についてはヤバT自身に対するツッコミに感じるんです。《理解できないものばっかり流行っていく》っていう歌詞も、自分たちのことなのか、さらに若い人たちのことなのかって微妙じゃないですか。

こやま
自分たちのことも含めですよ。言われることもあるんで。“こんなん、何で流行ってるんか分かれへんわ”って、サブカル気質の人って遮断しちゃうことがあるじゃないですか。よく聴かずに、食わず嫌いする。僕もそういうサブカル気質があるんですけど、そういうのダサいなと思って歌詞にしたんです。

Aメロが意味不明な英語で始まるのも完璧で。

こやま
そうですね。これはメジャー初シングルのAメロが英語っていうボケなんです。頭にボケがくる。

この英詞の部分を書いたしばたさんは、もともと英語ができるのですか?

しばた
…はい。
こやま
自信持てよ! 自信持っていこ。“できます!”って。
しばた
はい。“ちょっとできます”(笑)。
こやま
これは大学時代に僕が実際に見たヤバイ人について、しばたに英語にしてもらったんです。

カップリングのタイトルの“寝んでもいける”はライヴキッズが言いがちじゃないですか。

こやま
ライヴキッズも言うし、仕事してる人も言うし。

どういうスタンスで書いたのですか?

こやま
僕も睡眠の効率が悪くて…下手なんですよ、寝るのが。ダラダラしちゃって、朝になって“あぁ、寝なあかん”と思って寝るんですけど、1回バシッと切り上げて寝たほうが絶対に効率いいんですよね。っていうのを自分にも言い聞かせてるという(笑)。

自分に向けてなんですね(笑)。

こやま
そうですね。それがやっぱりみんなのあるあるとかになって、共感になると思うので。

そして、「肩have a good day」は珍しくスローで。

もりもと
これは初めてのバラードなんです。
こやま
初めてのテンポだし、エレキギターもなし! Aメロはずっと言ってた持論で、そこにメロディーを乗せただけなんですけど。サビの《肩 have a good day》を思い付いた時に、“あ、これきたな”と思って嬉しそうにしてました(笑)。
しばた
今までないくらいに嬉しそうでした。

さらに岡崎体育さんによる「ヤバみ」のリミックスも。

こやま
過去のシングルでも毎回リミックスをやってもらっていて。僕が岡崎体育のPVを撮ったりしてるんで、その貸し借りをしてるみたいな感じです(笑)。その癒着関係が、今、すごいことになってて(笑)。

リミックスの依頼をする時はお任せなのですか?

こやま
LINEして、音源のデータ送って、“ゴリゴリ、ぶち上げ系で”って送って、“りょ”って返ってきてそれで終わりです。

(笑)。何でもありなのはこれまでのヤバTと変わらないけれど、今回は大きなテーマとエッジはありますね。

こやま
はい。だから、今までのヤバTに比べて比較的真面目な歌詞の曲をメジャー初のシングルで出せたっていうのがすごくいいことやなと思ってて。こういう僕たちみたいなバンドって、デビューして何年か経って真面目な曲を出したりすることが多いじゃないですか。それを最初にできたのが、先手を打てた感じで良かったなと。なんか、お約束を外せたなというか。

そして、ライヴの規模も大きくなっていっていますね。

こやま
ね、さっき発表されましたよ。ワンマンツアーの追加公演、新木場STUDIO COAST。それが無茶苦茶なんですよ。平日で、しかもTHE ORAL CIGARETTESの日本武道館の裏。大丈夫かな? 今もすごいリプライがきてて、“おめでとう”じゃなくて“なんでオーラルの裏なんですか?”“もう日本武道館のチケットを取ってしまいました”っていうのがいっぱい。まず“おめでとう”やろ!(笑)

(笑)。新木場STUDIO COASTでのライヴの展望はありますか?

こやま
演出とかも最大規模のものを考えてるんで、会社とか仕事とかこの際、もう辞めて観にきてほしいですね。それぐらい価値があるよ、と。6月ぐらいに“もう無理や”と思ったら辞めて、観に来て、それから次の仕事を探してください(笑)。
「どうぶつえんツアー」2017年04月05日発売BADASS/UNIVERSAL SIGMA
    • 【初回盤(DVD付)】
    • UMCK-9903 1620円
    • ※デジパック仕様
    • 【通常盤】
    • UMCK-5623 1188円
    • ※デジパック仕様
ヤバイTシャツ屋さん プロフィール

ヤバイティーシャツヤサン:2013年に大阪芸術大学のサークルで結成。メロコア×一度聴くと忘れられない秀逸なリリックが特徴の楽曲がライヴハウス、SNS上で話題に。15年に『出れんの!?サマソニ!?』で963組の中から『SUMMER SONIC 2015』への出演権を獲得。その後もさまざまな大型イベントに出演を果たす。16年11月にアルバム『We love Tank-top』でメジャーデビュー。オフィシャルHP

OKMusic編集部

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