【LM.C】このタイミングで新しい風を
入れた

アレンジャーに渡辺善太郎を迎えて制作された新曲「88」。今作について語るふたりの言葉からは、表現者としてのこだわりの部分もうかがえた。
取材:土内 昇

「88」は編曲のクレジットに渡辺善太郎さんの名前があるのですが、第三者を迎えようと思ったのはなぜですか?

Aiji
今まで1年半ぐらいやってきて、ふたりで作り上げることに関して、なんとなくひと通りのことはやった感じがあったんで、新しい風を入れたいなって。
maya
曲自体は昔からあって、アニメ番組の『家庭教師ヒットマン REBORN!』のオープニングの話をいただいたことがきっかけで転がり始めたんですけど、善くも悪くもほとんど完成してたんで、我々がそれを料理し直すよりも、このタイミングで新しい人に入ってもらおうっていう発想になったというか。

ポップでドラマチックで疾走感もある曲なのですが、最初からそういう曲を作ろうと?

Aiji
最初はストレートなロックだったんですよ。それをドラマチックにしたいっていうか、抑揚感を付けたいってのは漠然とありましたね。それで弦を入れたりしているんですけど。

アレンジはバンドサウンドを軸に?

Aiji
ギターロック感がしっかり出るようにしようっていうぐらいですかね。深いことは考えないというか…昔はいろいろ考えて、いちいち歌詞に絡めた音とかを自分なりに入れてたんですけど、そういう理屈じゃないところで音楽をやりたいと思ってLM.Cを始めたんで、あまり考えてないんですよね。

歌い入れの時はどんなことを意識しました?

maya
“どう歌うか?”ってことよりも、“歌詞が聴き取れるように”ぐらいしか意識してなくて…でも、一生懸命に歌ってます!
aiji
それを最初に言ったんですよ。mayaは歌い始めてまだ1年半で…LM.Cでデビューするってことになったんだけど、ヴォーカルが見つからなかったから歌わさせたんですね。“とにかくお前は一生懸命に歌え”と。その姿をファンの人たちにライヴで観せて、録音していくんだって。考えてやってるからいい歌になるとか、いい音楽になるってのは違うと思うから、そこは理屈じゃないというか、気持ちでやってほしいなって。

カップリングは打ち込みによる「...with VAMPIRE」なのですが、どんな曲を作ろうとしたのですか?

Aiji
夏前にリリースってことで熱帯夜をイメージして、スパニッシュなアプローチも曲中に出てきたりして…自分的に夏っぽい曲を作ったんですけど、なぜかヴァンパイアの歌詞が乗ったという(笑)。実は去年も同じアニメのタイアップの話をいただいてて、その時のカップリングも夏をイメージした…自分的には夏の夕暮れ時みたいな曲だったんですね。今回のカップリングを“自分的”夏の曲にしたのは、そういう面白さもあったというか。あと、バンドサウンドの「88」に対して、打ち込みを駆使したカップリングがあるというところで、初めてLM.Cを知る人にもLM.Cらしさみたいなものが2曲で提示できればいいなって。

7月19日にC.C.Lemonホールでの初ホールワンマンが決定しましたが、どんなライヴになりそうですか?

maya
気負いがあるわけではないんですけど、1年半やってきたLM.Cの集大成が観せれたらいいなって感じですね。
Aiji
今までライヴハウスでもバックを一面LEDにして映像を流すとかして、演出もディテールまでこだわって作ってきたんですけど、ライヴハウスのもみくちゃの中では細かいところまで観れなかったと思うので、そういったディテールの部分も全部観せれるし、“Rock the PARTY”っていうタイトルを付けているので、お祭り騒ぎ的なライヴになるんじゃないかと思います。
「88」2008年06月04日発売PONY CANYON
    • 【初回盤A(DVD付)】
    • PCCA-02668 1575円
    • 【初回盤B(DVD付)】
    • PCCA-02669 1575円
    • 【初回盤C(DVD付)】
    • PCCA-02670 1575円
    • 【初回盤(REBORN!盤)(DVD付)】
    • PCCA-02671 1575円
    • 【通常盤】
    • PCCA-70214 1050円
LM.C プロフィール

エルエムシー:2006年10月に1stシングル「Trailers【Gold】」「Trailers【Silver】」でデビューした、Aijiとmayaのふたりからなるロックユニット。ビジュアル系バンドが出自である彼らだが、その音楽性はビジュアル系ロックパブリックイメージから解き放たれた、あくまでもポップで自由なもの。へヴィなギターリフやラップ、EDMなど、ビジュアル系という枠にとらわれないさまざまな音楽要素が混在した音楽性が彼らの持ち味である。LM.C オフィシャルHP

OKMusic編集部

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