【Jackson vibe】
取材:石田博嗣
バンドをやってて良かったと思った
今回のミニアルバムはさまざまなアーティストとコラボレーションしているのですが、なぜそういう作品を作ろうと思ったのですか?
橋谷
去年はいっぱい音源を出して、自分たちなりの発信をしてきたんで、“今年はどうするか?”って考えた時に、今まで俺らが『VIBE』っていう企画ライヴでやってきたように、やりたい仲間と一種にできればいいねってなったんです。
グローバー
誰かとコラボレーションするっていう話が出た時に、時期を同じくして、岡本くんと一緒に飲んだりしてて…個人的には、岡本くんとふたりで弾き語りをやったりしてたから、そんな流れでバンドとしても何かやろうってことで、勢いで“ヘルマンとやりたい”って言ったら、彼も勢いに飲まれて“いいよ”って(笑)。一緒に曲を作ったり、スタジオに入ったことが刺激的だったし、出来上がったものもすごく良かったから、好きなミュージシャンと一緒にやってミニアルバムが出来上がっていくイメージが膨らんで、“あの人とやりたい、この人ともやりたい”って感じで広がっていったみたいな。
橋谷
他の人と一緒にやるってのは、やったことがなかったんですけど、最初にヘルマンとやって…へルマンとなら楽しいものができるって分かってたのに、それでもドキドキしてたんですよ。でも、すごくいいものができて、テンションが上がりましたね。あと、岡本くんは僕らと世代が一緒だから、音楽的な趣味や出てくるワードがドンピシャで楽しかったし、バンドを始めた頃の感覚なれたのがうれしかったですね。
グローバー
こういう形で作品を作れたっていうのは、バンドをやってて良かったと思いましたね。
一緒にやるアーティストの人選はどうのようにして?
グローバー
『VIBE』で共演したいアーティストをライヴに誘う感覚に近いんですけど、今回は音源として一緒に曲を作るわけだから、やりたい人の名前をいっぱい挙げて、自分たちの曲のバラエティも考えつつって感じでした。
では、アーティストありきで曲を用意した?
グローバー
並行してましたね。ヘルマンとは喋りながら作っていくわけだから、そういうふうに出来上がっていくものもあれば、「LOVER'S ROCK」は曽我部さんとやるっていうんで、自分らの好きなソウルっぽい、16ビートの曲を持っていったし、「SEASIDE RAIN」は郷太さんの方から“ジャクソンは、こういう曲をやったらいいと思う”って曲を出してくれたり…相手によっていろいろでした。でも、根っこは“この人と一緒にやりたい!”というところからスタートしてますね。
作品としては5曲5様で、刺激的なものになりましたね。
グローバー
すごく濃密なミニアルバムになったと思いますね。5曲が5方向を向いてて、参加してくれたミュージシャンの顔が全部見えるし、そんなミュージシャンと一緒にやる中で、自分たちのやりたいアイデアの一番搾りみたいなものがエッセンスとして曲の中に入っているし、音楽的に言ってもあらゆる世代のあらゆる人に届くものになっていると思います。
橋谷
俺らは“こういうことをやりたい”や“こういうところ見せたい”とか思いながらアルバムを4枚ぐらい作ってきたんですけど、“もっとこういうものが出せるといいな”と思っていたのが、今回は全部出せましたね。Jackson vibeの持ち味の一番強いところが自然に出せた…そういう手応えがあります。