あなたの言葉はドラゴンの牙!ドリカ
ムの隠れた名曲『SWEET REVENGE』
そんなドリカムの曲の中でも、一般的にはあまり知られていない曲の一つ、『SWEET REVENGE』。ドリカム流ファンクで、ベースラインがカッコいい曲です。隠れた名曲を演奏する『裏ドリワンダーランド 2012/2013』でも披露された、知る人ぞ知る名曲。
「胸をつらぬく あなたの言葉は ドラゴンの牙」というインパクトのあるフレーズで曲はスタートします。POPSの歌詞で「ドラゴンの牙」が出てくることは、まずないですね。この言葉のチョイスも吉田美和のすごいところ。ドラゴンの牙に例えられるほど、ショックな言葉で胸が痛んだことが分かります。続いて「胸つかまれる 真実は 貝ガラのはかなさ」。貝ガラは、波にのって浜辺に流れ着くもの。「あなたの言葉」で知った真実がショックで、砂浜に残された貝ガラのようにはかない。「貝殻」と漢字にせずに「貝ガラ」と表記することで、ヌケガラのような印象も与えます。
「ふうわりと心に積もって」という表現も良いですね。「ふわり」だと心に軽くつもっていく雰囲気になりますが、「ふうわり」と「う」を一つ入れるだけで、じわじわと積もっていく様が出てきます。
「胸の深みで静かに研かれ続ける刃」続くこのフレーズで、復讐心を静かに研いている歌詞。ドラゴンの牙のような言葉でショックを受け、涙を河のように流したけれど、その底には静かに研いている刃が光っている。SWEET REVENGE=甘い復讐心を密かにつのらせていくのです。曲調もここまでは、まだおさえていますね。
「密やかに溜まる残骸」も、感情の蓄積を表現します。ここから曲のテンションも上がります。「ふうわりと」と「密やかに」が対応してますね。溜まった感情を「強さに変え」たら「いつかあなたの心に ナイフを突きつける」!ここでタイトルの「復讐」を端的に表すフレーズが登場します。これは言葉どおりであれば、心臓にナイフを突きつける行為。比喩ならば、相手の心にナイフを突きつけるようなショッキングな一言を告げること。いずれにしろ、相手にかなりのダメージを与える覚悟。
そして「赤い花弁は 愛!愛!愛!愛!愛!愛!愛!」この曲のハイライトともいえる箇所。「赤い花弁」は、血のこと。花びらのように飛び散る様です。「愛!」を連呼するこの箇所は、吉田美和の歌唱力が発揮されるパート。愛憎まみれの復讐の刃を相手に突き刺す瞬間です。
さすが『裏ドリ』に収録されるだけある歌詞。歌詞の内容自体は、かなりの情念の歌です。「復讐」をテーマにしているので、ともすると、もっと暗い歌になってもおかしくない。でも、ドリカムは違います。あくまでもカッコよくPOPに仕上げてくる。曲の純粋なカッコよさで、情念をPOPにしている。これがドリカムのすごさですね。
TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)
「胸をつらぬく あなたの言葉は ドラゴンの牙」というインパクトのあるフレーズで曲はスタートします。POPSの歌詞で「ドラゴンの牙」が出てくることは、まずないですね。この言葉のチョイスも吉田美和のすごいところ。ドラゴンの牙に例えられるほど、ショックな言葉で胸が痛んだことが分かります。続いて「胸つかまれる 真実は 貝ガラのはかなさ」。貝ガラは、波にのって浜辺に流れ着くもの。「あなたの言葉」で知った真実がショックで、砂浜に残された貝ガラのようにはかない。「貝殻」と漢字にせずに「貝ガラ」と表記することで、ヌケガラのような印象も与えます。
「ふうわりと心に積もって」という表現も良いですね。「ふわり」だと心に軽くつもっていく雰囲気になりますが、「ふうわり」と「う」を一つ入れるだけで、じわじわと積もっていく様が出てきます。
「胸の深みで静かに研かれ続ける刃」続くこのフレーズで、復讐心を静かに研いている歌詞。ドラゴンの牙のような言葉でショックを受け、涙を河のように流したけれど、その底には静かに研いている刃が光っている。SWEET REVENGE=甘い復讐心を密かにつのらせていくのです。曲調もここまでは、まだおさえていますね。
「密やかに溜まる残骸」も、感情の蓄積を表現します。ここから曲のテンションも上がります。「ふうわりと」と「密やかに」が対応してますね。溜まった感情を「強さに変え」たら「いつかあなたの心に ナイフを突きつける」!ここでタイトルの「復讐」を端的に表すフレーズが登場します。これは言葉どおりであれば、心臓にナイフを突きつける行為。比喩ならば、相手の心にナイフを突きつけるようなショッキングな一言を告げること。いずれにしろ、相手にかなりのダメージを与える覚悟。
そして「赤い花弁は 愛!愛!愛!愛!愛!愛!愛!」この曲のハイライトともいえる箇所。「赤い花弁」は、血のこと。花びらのように飛び散る様です。「愛!」を連呼するこの箇所は、吉田美和の歌唱力が発揮されるパート。愛憎まみれの復讐の刃を相手に突き刺す瞬間です。
さすが『裏ドリ』に収録されるだけある歌詞。歌詞の内容自体は、かなりの情念の歌です。「復讐」をテーマにしているので、ともすると、もっと暗い歌になってもおかしくない。でも、ドリカムは違います。あくまでもカッコよくPOPに仕上げてくる。曲の純粋なカッコよさで、情念をPOPにしている。これがドリカムのすごさですね。
TEXT:改訂木魚(じゃぶけん東京本部)