ボジョレー・ヌーボー解禁! 赤ワイ
ンが飲みたくなる曲

ミュージックソムリエ協会では、「こんな時に聴きたい音楽!」ということで、日常のヒトコマで、ふっと聴きたい音楽を選曲しました。選曲はすべて、ミュージックソムリエ(http://musicsommelier.jp)によるもの。
11月19日は、ボジョレー・ヌーボー解禁日でした。毎年ニュースなる話題ですが、これはフランスのボジョレーで収穫されたブドウ(ガメイ種)でできたワインの新酒の解禁日のことを指しているそうです。ボジョレー・ヌーボーは、渋みが少ないので、少し冷やしてから飲むと美味しいんですって。さて、美味しいお酒には、やっぱりいい音楽が必須でしょう!ということで、今回は「赤ワインが飲みたくなる曲」をセレクトしました。ミュージックソムリエなんて名乗ってますからね、今回も良い音楽、揃えています。オススメ5曲をどうぞ。

1.「恋するリリー」/世武裕子

ボジョレー・ヌーボー解禁!とか言っているけど、普段飲むワインとの差異があまり分からない。でも、ワイン好きだし飲むか!みたいな感じで、毎年ワインを飲んでいるのです、私は。まぁ、あまり肩ひじ張らずに楽しくワインが飲めれば、いいんじゃなんですかね、きっと。
世武裕子の「恋するリリー」を聴きながらグラスを傾ければ、幸せな気分でワインが飲めること間違いなしです。フランス語で歌われる歌詞とピアノの音を聴くだけで、なんだか心が弾みます。この作品は、2010年3月に発売されたセカンド・アルバム「リリー」に収録された曲です。今年は、フジテレビ月9ドラマ「恋仲」や映画「ストロボエッジ」のサウンドトラックを担当した彼女。これからも、ボジョレー・ヌーボーのような軽やかで爽やかな作品を始め、さまざまな表情の作品が発表されるのが楽しみです。
(選曲・文/石井由紀子)

2.「Lay Down Your Weary Tune」/The
Byrds

「もうその歌を弾くのはやめておくれ ギターの弦みたいに気張らないで休んでごらん 君の演奏に付き合ってくれる歌い手は居ないのだから。」演奏はフォーク・ロックの旗手バーズ。1965年当時、まだ世に出ていなかったボブ・ディランの名曲を見事に彼ら自身のものにしています。
明日は久しぶりの休み。仕事を頑張って、頑張って、帰ってきた。一人暮らしの家には、楽しみにしていた今年のボジョレーワイン。部屋を暖かくすれば、ご褒美のボジョレーを頂く準備は万端。グラスにワインを注いで、飲みながら聴きたいのが、「Lay Down Your Weary Tune」です。
ゆったりとした心地よいテンポと、包み込まれるようなハーモニーは、優しさ包容力を持ってワインと共に、疲れを癒してくれることでしょう。
(選曲・文/GAOHEWGII)

3.「Break Silence」/CARBON AIRWAYS

ボジョレーヌーボーの「ヌーボー(nouveau)」は、「新しいもの」という意味。フレッシュなワインのお供には、フレッシュなアーティストの作品を!と思いまして、フランス発の若手ユニット、CARBON AIRWAYSの作品をご用意いたしました。
少し硬い音質のエレクトリックサウンドに耳を傾け、身体を揺らせば、ワインの酔いもいい感じに回ります。まったりと音楽とワインを堪能するのもいいけれど、近未来感がバシバシ伝わる音楽を聴きながら飲むワインも楽しいものです。
CARBON AIRWAYSは、フランス人の姉弟で構成されたユニットです。弟のオンギュースがサウンドを作成し、姉のエレオノアが歌詞とメロディーを作っています。今年8月には、SONIC MANIAにも出演を果たし、アジアでの活躍も期待される彼ら。ボジョレー・ヌーボーのように、日本でも愛される存在になってもらいたいです。
(選曲・文/石井由紀子)

4.「TANGO NOIR」/中森明菜

ボジョレー・ヌーボーに似合う曲を選曲しましたが、実は私、下戸なのです。赤ワインのイメージを、下戸なりに膨らませて選んでみました。
赤ワインの真紅は、情熱を感じさせてくれる気がするのです。そして、その雰囲気に似合うのが、中森明菜の歌声ではないでしょうか。特に、1980年代後半の彼女の曲には、異国情緒を感じさせるものが多いのですが、その中でも特に異国情緒と情熱を感じるのが、1987年の大ヒット曲「TANGO NOIR」です。タンゴのイメージの赤と黒。情熱的な愛を描いた歌詞が、とても印象的な作品です。
彼女にしか出せないような低音。そして、サビ終わりの"tango noir!!!"という揺らぎを入れた歌唱。激情が、聴き手にも非常に伝わってきます。中森明菜の歌の凄さを堪能するには、もってこいのナンバーですね。この曲を聴きながら、情熱的な赤ワインを飲んでみたいものです。
(選曲・文/Kersee)

5.「One Day」/URBAN TALE

待ちに待ったボジョレー解禁!
仕事帰りに買ったワインを開け、自宅のソファでくつろぎながら、今年の仕上がりをじっくりと確かめる。毎年の微妙な味わいの違いが楽しいですよね!
ワインを堪能するシーンには、ゆったり和めるロック・バラードがおススメ!。
・・・と一聴したところで、「あれ?これJOURNEYじゃないの?」と思った方、いらっしゃいませんか?
実はこれ、フィンランドのURBAN TALEというバンドのデビューアルバム『Urban Tale』(2003年)からの曲。曲も歌声も否応なく、アメリカを代表するロックバンドJOURNEYを彷彿とさせますが、それもそのはず。URBAN TALEは、JOURNEYのトリビュート企画をきっかけに生まれたバンドなのです。もちろん「彷彿とさせる」といっても、才能のないミュージシャンがやれば、単なる物真似になってしまいそうなところを、本家JOURNEYに匹敵する、優れた名バラードに仕上げている点は、素晴らしいの一言。
そして、よくよく耳を澄ませば、サウンドの端々に本家にはない、独特の透明感も聴いてとれて、それがまた楽しいのです。
ワインと音楽。その楽しみ方には、どこか似たところがありますね。
(選曲・文/伊藤威明)

著者:NPO法人ミュージックソムリエ協会

OKMusic編集部

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