曝け出して愛す。DENIMSが歌う人間賛歌『more local』
DENIMSの音楽は人を笑顔にする。陽気な音色と人懐っこいメロディ、小気味良いファンクのリズムに揺られると、日々の嫌なことがスコーンっと飛んでいくのだ。そして、釜中健伍(G&Vo/通称:カマチュー)が書く人間味溢れるリリックである。情けない本音とそれを覆さんとする前向きな意志が、磨き上げられたグルーブに乗って耳に飛び込んでくる。そんな飾らない言葉と磨かれた音楽のミックスに魅了されるのである。『makuake』以来1年ぶりの新作『more local』には、カマチューの内面の変化が記されている。本作を代表する名曲「I’m」のテーマはズバリ「自分を認めてあげること」。卑屈な自分を受け入れ、弱さも武器へと転化させるマインドシフトがこの曲のメッセージの根幹である。先日松原大地(B)の脱退が発表されたが、それでも彼らは明るい方へと進んでいくのだろう。「次に行けた」というカマチューに、新作について語ってもらった。