Modern Lovers

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    Modern Loversモダン・ラヴァーズ

    ザ・モダン・ラヴァーズはボストン出身のカルト・シンガーであるジョナサン・リッチマンが長年率いていたバンドである。
    ニューヨークでヴェルヴェット・アンダーグラウンドなどのアート・ロック・シーンにどっぷりつかっていたジョナサンが地元ボストンに戻り、ジェリー・ハリスン(key/後にトーキング・ヘッズ)、デヴィッド・ロビンスン(dr/後にカーズ)らとザ・モダン・ラヴァーズを結成したのは70年のことだ。71年に元ヴェルヴェッツのジョン・ケイルのプロデュースでデモ・レコーディングをおこなうが、これがモダン・ラヴァーズの1stアルバム『MODERN LOVERS』として日の目を見たのは76年のことだった。『MODERN LOVERS』は、もっとも優れたプロト・パンク・アルバムとして高い評価を受けた。6年もの間オクラ入りになっていたことが、かえって時代とのシンクロを可能にしたのかもしれない。
    ザ・モダン・ラヴァーズは73年に一旦解散、1stアルバムの好評を受けて77年にメンバーを一新して再結成、同年『Jonathan Richman & The Modern Lovers』で再度デビューを飾る。オリジナル・モダン・ラヴァーズよりアコースティックを大きくフィーチュアしたサウンドは、ドライでクールだがどこかとぼけたユーモアを感じさせ、ジョナサンの評価を決定的なものにした。
    79年の『Back In Your Life』あたりから実質的にジョナサンのソロ・ユニットとなっていったモダン・ラヴァーズだが、88年の『Modern Lovers 88』を最後にモダン・ラヴァーズ名義も使われなくなり、以降ジョナサンは名実ともにソロでコンスタントな活動をおこなっている。98年にはキェメロン・ディアス主演の映画『メリーに首ったけ』の音楽を担当、謎のロックンローラー役で出演までしている。 (小野島 大)

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