全米1位の「フランケンシュタイン」を収録したエドガー・ウィンター・グループのデビュー作『ゼイ・オンリー・カム・アウト・アット・ナイト』
兄のジョニー・ウィンターがリリースした『Johnny Winter And Live』(‘71)に当時の僕たち中学生が痺れていた頃、弟のエドガー・ウィンターもアルバムを出していたが、当時の日本では兄のブルースフィールに満ちたスーパーギタリストぶりに人気が集中し、アメリカのルーツ音楽全般をミックスしたハイレベルのロックサウンドを追求していたエドガー・ウィンターはあまり人気がなかった。ところが、今回紹介する『ゼイ・オンリー・カム・アウト・アット・ナイト』(’72)に収録された「フランケンシュタイン」はインストでありながら全米1位を獲得し、普通のロックファンに大きな反響を呼ぶことになった。結局、本アルバムは全米3位まで上昇、エドガーの名は世界中に知られることになる。「フランケンシュタイン」以外の曲はイーグルスやドゥービーなどに代表されるウエストコーストロック・スタイルで、それまでのエドガーとは違う側面を見せてくれたのである。本作は名曲がたっぷり詰まったエドガー・ウィンターの代表作と言ってもいいだろう。