青嵐吹き抜ける初夏に向かって、気持ちのいいスタートを切る5曲
花見も行事も叶わない憂鬱な春の再来。一進一退どころか後退してばかりのような日々に苛まれても季節は足を止めてくれず、足元を見下ろせば灰色のアスファルトに桜の赤い骨が転がり、顔を上げれば淀みない蒼天が広がる。マスクもトイレットペーパーも消毒液も見つからず、一人泣き濡れる夜を過ごすばかりだった昨年と比べればそれでもずっと幸せなはずで。今日はきっと昨日よりも、明日はもっと今日よりも大丈夫でありますようにと手を重ね、指を絡めながら、胸の中で鳴らし続ける音楽を。