アンジー

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    アンジーアンジー

    ポコチン・ロック。改めて書いてみると、未だ色褪せることなくバカバカしい言葉である。知らない人に"何言ってんだ?"と思われそうなので一応説明を。80年代のバンド・ブーム華やかなりし頃、アンジー、レピッシュらの一群をいつからかこう称して(というか自称)こう呼んでいた。雨後のタケノコのように出てきた数多のバンドマンたちがそこに入りたがったかどうかは甚だ謎だが、他とは一線を画した、一筋縄でいかない強者どもの集団であったことは確かだ。
    そのアンジーが窪田晴男プロデュースのアルバム『溢れる人々』でデビューしたのは80年。頭にバンダナを巻きパンダのように目の回りを黒く塗りつぶした水戸華之介、スカート姿の中谷のブースカ。バンドの中でもまず目をひいたのがこの2人のルックスだろう。しかし彼らは本質的なところでは決しておちゃらけたバンドではなかった。特にドメスティックな文学の匂いがする水戸の詞——というより詩は、物語の行間に人生の何たるかを示唆したメルヘンのように、とっつき易いが時にギクッとするほど奥深い。それをポコチン・ロックという言葉に象徴されるようなバカバカしくも軽やかなスタンスで演っていたのだから、ある意味ひじょうにパンクだったし、格好良いバンドであった。92年、5thアルバム『渦』を発表後、活動を休止。
    99年にメンバーが集結して行った久々のライヴで、何とツアーを行うことを発表。その名も『恒例第2回ファイナルコンサートツアー』。そして7年ぶりのオリジナル・アルバム『@』もリリースされた。

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