5年間の歩みを凝縮したライブを最期に噛まし、この場を笑顔と楽しさが支配する空間に染めあげた。「HOT DOG CAT 5th Anniversary ワンマンライブ『疾風怒濤GIG』」。
5月13日に新宿ReNYで行う単独公演を持って、HOT DOG CATは現体制を終了。新たな形で生まれ変わるため、しばし眠りにつく。現体制へ別れを告げる前に彼女たちは、3月30日に池袋harevutaiで”結成5周年”を記念し、「HOT DOG CAT 5th Anniversary ワンマンライブ『疾風怒濤GIG』」を行った。この日は、バンドを従えたライブ。満員の観客たちで埋めつくされた当日の模様を、ここに伝えたい。
強烈なバンド演奏に乗せて、メンバーが次々と舞台に登場。ライブの冒頭を飾ったのが、『楕円形メリーゴーラウンド』。メンバーたちの気合の入った「進め!!進め!!」のかけ声にあわせ、フロア中が高速回転するメリーゴーラウンドと化し、観客たちがわちゃわちゃとはしゃぎ出す。いつも以上にテンポアップ。いやいや、これは完全に『楕円形メリーゴーラウンド(Punk Version)』だ。スピーディーなメロコアスタイルに変貌した『楕円形メリーゴラウンド』に乗せ、メンバーたちは最初から全力疾走でスタートダッシュをかけ、この空間に、くるくると回る無数の拳と彩り鮮やかなペンライトの揺れる景色を作り出す。バンドスタイルで届けたことで、いつもの曲たちが表情豊かにパワーアップしているのが嬉しい。
メンバーたちは、最初から全力疾走だ。1曲1曲に気合を、いや、魂を込めてぶつけていた。『オリンピック・ハイテンション』でも、テンポアップした楽曲に乗せ、100m走に挑む勢いでダッシュしてゆく。4人とも本気で感情をぶつけ、全力で挑みかかっていた。フロア中の人たちも声を張り上げ、思いをぶつけ返す。互いの気迫と気迫をぶつけあう。まさにガチンコのバトルが、HOT DOG CATのライブの中に生まれていた。
もっともっと熱情しちゃいなよとけしかけるように、4人は「CAMP FIRE!!」と叫びながら『炎上キャンプファイヤー』を焚きつけた。4人は、舞台の上から今にもフロアへ飛び込もうとする勢いで、「大炎上」「君が好きになっちゃった」と熱情した声で熱く告白していた。この日の4人は、ずっと攻撃的だ。積極的どころじゃない、相手を絶対に押し倒す勢いで気持ちを開放し、大胆に攻めてきた。 メラメラと心の炎が燃えたぎる最強のライブの景色がそこには生まれていた。
「今日は爪痕を残します」(中川心)。「全員を幸せにしてみせます」(東條紬)。「ここに荒波を起こします」(黒沢あかり)。「HOT DOG CATの完成形をお見せします」(白河陽奈)と語った4人の気迫の籠もった言葉を受けて、次のブロックへ。